小川町セレナーデ藤本泉

原作が素晴らしすぎるのです。同名の別物として見れば良い作品です。劇場版神戸在住 [DVD] 関連情報

昔、短編小説ともちょっと違うショートショートという文学ジャンルがあったのですが、そんな雰囲気の映像作品。ワイパー越しに滲む街の風景や不在の助手席の喪失感など、ベタではあるけどわずか10分の作品で男女の別れを描いた「journey」には私の好きな山川方夫（「夏の葬列」といえばわかる人いるか）の「昼の花火」の最後のシーンを感じた。そのほか冒頭はよくある「記憶の消しゴム」ネタかと思った「ハローグッバイ」も青春ドラマとしておもしろかったし、表題作「シラン」の見事なラストに至るまでの丁寧な映像の積み重ねなど、わずか数ページの短いストーリーの中で、はっきりとした人物設定とさりげない伏線、そして鮮やかな結末に人生の機微を感じるという、良く出来たショートショートを久し振りに読んだような気がした。何でもナレーションに語らせる脚本やゴリ押し女優にいつものメンバーの薄っぺらドラマ（映画）に辟易していたらぜひ見て下さい。それにしても、もっとコメントが沢山ついていい作品、監督、俳優さんたち、スタッフ陣でしょう。シラン<柴山健次監督作品集vol.1> [DVD] 関連情報

恋あざみ/まぼろしのブルース

新舞踊には、ぴったりの曲でした。みんな知っている曲を探していましたから。うれしかったです。恋あざみ/まぼろしのブルース関連情報

地図にない谷 (徳間文庫)

差別問題云々でダントツの乱歩賞といって良い作品なのに、一人のボス的選考委員の不可思議な反対で見送りされた問題作品。部落差別、ヒロインのシュセイの秘密等々人権問題に絡む・・・。【タブーはどんなに優れていょうと、作品と認めない等々このボスは云った】。心ある目の肥えた出版社によりこの類稀なこの傑作は世に出たのです。本当ならノンフィクションではなく創作？なのだから、広い心で賞を差し上げても良かったのではと、個人的には考えます。兎に角、読む価値ありの優れた大変面白い作品。地図にない谷 (徳間文庫) 関連情報

青春ヒットファイル～ドーナツ盤(18)