右門捕物帖(全38編)+旗本退屈男(全11編)+他(4作品)
機会があればと思っていた。すでに探すほどの気力もない。キンドル本でなければ読まなかっただろう。それなりだが面白かった。 右門捕物帖(全38編)+旗本退屈男(全11編)+他(4作品) 関連情報
ちょっとした空き時間に読むには、最適です。早乙女主水之助(さおとめもんんどのすけ)は、直感で物事を判断する直情型人間で、退屈しのぎといいながら、いざこざに首を突っ込みます。どうやって解決するのか気になります。しかし、直参(将軍の直接の家来)だからといって、公儀の威光を背景に啖呵をきって無理をとおすのは、ご都合主義かもしれません。今の時代には理解するのは難しいと思います。4巻以降に、全国を旅して不正を働くものを懲らしめるところが出てきますが、まるで水戸黄門のようです。 悪役の状況説明が少ないので、筋書きが単純に思えますが、どのシリーズも面白いです。 旗本退屈男 01 第一話 旗本退屈男 関連情報
「天下御免の向う傷」と言っても、若い方はご存じないかもしれませんが、数十年前は時代劇ファンならだれ知らぬ者もないスーパーヒーローでした。旗本退屈男と異名をとった早乙女主水之介、禄は1200石、刀差す程のものならば、その名を知らぬものはない。剣の奥義は篠崎竹雲斎の諸羽流、額に刻まれた三寸あまりの三日月形の刀傷。市川歌右衛門扮する主水之介が、額の三日月傷で相手を威嚇しながら悪人ばらをバッタバッタと斬り倒す痛快チャンバラ活劇は、ひと頃かなりの人気があり、よく見に行きました。その後、たまたま原作が目にとまり読んでみましたが、映画の筋書は原作とほとんど関係のないことがわかりました。本書は待望ひさしい原作の復刊です。全11篇の短中編が収められています。古い文庫本は上下2段組、活字が小さく読みづらかったが、本書は普通の組版で活字も大きめ、読みやすい。佐々木味津三の魅力は、その独特の文体にあります。地の文は、です・ます体ながら、立て板に水の講談調で歯切れがよい。会話文は、古めかしい言い回しを巧みに使いこなしているので、昔の言葉そのものではないが、元禄の昔を彷彿させます。そして同じ言葉を二つ、三つ重ねる言い回し(たとえば「出い、出い!前へ出い!」)が小気味よいテンポを生み出しています。 旗本退屈男 (文春文庫) 関連情報