おれと戦争と音楽と
米軍が進駐軍と呼ばれ、日本全土にGIがあふれた頃、俺は高校生だった。
函館の街にも、カントリー&ウエスタン文化が上陸して来た。
平尾昌晃、山下敬二郎、ミッキー・カーチスの三人組を函館の街で見かけた
のは、その頃だった。日劇のステージで女の子たちにもみくちゃにされた彼
らのもてもてぶりは、戦前の不良青年そのものであった。
ミッキー・カーチスの「おれと戦争と音楽と」は、カントリー音楽の魅力に
惹かれた一混血児の苦悩とコンプレックスを赤裸々に吐露した一冊である。
この頃の、カントリー音楽について書かれた著作には、「東京ラブシックブ
ルース」、寺内タケシ「テケテケ伝」、ムッシュかまやつ「ムッシュ!」、
マイク伊藤「音楽から見えるアメリカーカントリー&ウエスタンとともに
40年(彩流社)」がある。
その他、熊本市出身のチャーリー永谷氏なども長年米軍岩国キヤンプで演奏
活動を行い、カントリーミュージック賞の最高峰ジム・リーブス賞を受賞し
ている。カントリー音楽はいずれも戦争と関わりがあるが、演奏者はいずれ
も、平和を祈念する純粋な平和主義者といってもいいであろう。
河童
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