Inked in Blood

他のレヴュワーさまも書かれているとおり、時代に即した最新のdeath metalかと言われると、そうではありません。
スピード感は1st(#Slowly We Rot#), 2nd(#Cause of Death#)あたり、
groovyなリフは4th(#World Demise#), 5th(#Back from the Dead#)あたりに似ています。
アルバム全体はやや単調ですし
（#Back from the Dead#収録の"Platonic Disease"のようなgrooveの曲が多い？）
#World Demise#ほどの重さもありません。

4thが大好きな私には少々物足りませんが、
Obituaryの音楽はdeath metalの中でも異色なgrooveを持っていますし、
それがバンドのトレードマークならばそれもまたよし。
今もold school路線であり続けることがObituary健在の証なのかもしれません。

数年前に4人編成で来日した時、
Trevor Peresはソロを弾かず、ひたすらリフだけ刻んでいました。
単調で派手さはないけれど、これが彼らのスタイルなのでしょう。

Morbid AngelにVincentが戻ってきた時（#Illvd Divinvm Insanvs#リリース後のツアー時）、
VincentがMCで「old school Morbid Angelを聴きたいか？」と言い、
昔の作品をたくさん演奏していました。
あれはVincent時代の懐古趣味だったかもしれません。

しかしObituaryは基本的にどのアルバムもノリが変わらないので、
曲が昔の作品と大差ないことをプラスととるかマイナスととるかで評価は分かれるでしょう。

代わり映えしない点と久々にアルバムを発表してくれたことを相殺して
☆４つにしておきます。