エロスの記憶　文藝春秋「オール讀物」官能的コレクション2014

文藝春秋７月号の宣伝ページで知ったこの臨時増刊号、６月号（５月後半発行）ですでにamazonでは品切というか新刊は不扱い。キンドル本で６００円というからまずはサンプルで１作品読ませてもらった。「千年萬年」（小池真理子）だ。読みやすいがこれおよび目次しか読めない。無料だからしかたがないのだけれど。紙の本だと税込み９５０円だったので３５０円の差である。が、写真挿入がたくさんの　MからYへ　を読むとき（故池田満寿夫から砂糖陽子にあてたラブレター）は（好みかもしれないが）紙のほうが創造力がわいてくるような気がした。
編集後記にあるが、どこまでも真剣に、そして熱意をこめて作りました　とある。　６００円の電子版も入手が容易いという意味ではいいが、あえて、赤い艶のある表紙が平台で手招きしていた残りの２冊のうちの１冊を買ったことをまったく後悔していない。