吉行和子 ランキング!

吉行和子 太宰治作品集

値段で購入を躊躇っている皆さん、その気持ち分かります。私もさんざん悩んだ挙句「1CLICK」をクリックしたときは、「やっちゃったかなー」と思いましたもの。でも、聴いて納得。これは値段以上の価値がありますよ。いなかっぺいによる津軽なまりの朗読も聴きごたえたっぷり。「畜談」「きりぎりす」「皮膚と心」「葉桜と魔笛」などは、小品だからと安易に選ばれたのだろうと思ってあまり期待せずに聴きましたが、なかなかどうして。まったく聴かせます。「畜談」なんかはそのまま落語としても通用するのでは?岸田今日子による「ヴィヨンの妻」、奈良岡朋子の「斜陽」全編朗読は、まさに贅沢なひと時。名優たちが自分のためだけに朗読してくれる、特別な時間を満喫することができました。 太宰治作品集 関連情報

吉行和子 武満徹:系図(ファミリー・トゥリー)

系図は武満が書いたオリジナルの編成で聴くのがよい、と思いました。ナレーターに吉行和子・・・武満は15歳までの少女を指定していなかったか?でも、安心して聴けました。歴代ナレーターのような棒読みにならず曲にあわせたタイミングの取り方の見事です。小編成になったことでスコアが見える演奏でしたが幻想的な雰囲気を感じるこの曲にはマイナスのような気がします。でも、このお値段なら、あんまり文句言っちゃ失礼かも・・・。 武満徹:系図(ファミリー・トゥリー) 関連情報

吉行和子 メイク・アップ [VHS]

大阪の東洋ショー劇場から始まる。ドサ回りという説明があるが、ストリッパーの多くは十日ごとに劇場を回り、地方にも行く。1985年の大阪周辺のストリップ劇場の光景が残されているのもすばらしい。原作は若一光司の『海に夜を重ねて』だが、題名は原作のままのほうが良かった気がする。しかしいい映画で、キネマ旬報で32位だったのは、観なかった評論家が多かったからだろう。ラストがちょっと甘いが、いい。 メイク・アップ [VHS] 関連情報

吉行和子 老嬢は今日も上機嫌 (新潮文庫)

吉行家は文学の才能に恵まれていますが、和子さんの文章も俳句も大好きです。飾らない文章は何度読んでも飽きません。90歳を超えてメキシコピラミッド登るあぐりさんさんとの関係も素晴らしい。岸田さんが亡くなられたことも淡々と書かれていますが、しみじみします。年を加えるのもいいものかと思いました。 老嬢は今日も上機嫌 (新潮文庫) 関連情報

吉行和子 あぐり白寿の旅 (集英社文庫)

朝のTV小説「あぐり」ですっかり有名になった、明治40年生まれの吉行あぐりさん。今は百歳を超え、車いす生活を余儀なくされているそうだ。本書はあぐりさんが著した「旅」にまつわる思い出を綴った日記が前半、後半は、長女で女優の吉行和子さんのエッセイ風日記。あぐりさんの旅日記は、ご自身が幼少の時の故郷岡山時代、子供達との思い出の場所、91歳で初めての海外旅行がメキシコで、その後訪れた海外旅行の思い出など。あぐりさんが記した文章は、旧カナ表記。その文章が育ちの良さがうかがえて、はんなりとした風情がある。おそらく思いついたまま、記憶をたどり綴ったであろう逸話が、文章テクニック、構成力とは関係なく、なぜか心がなごむ。特に、放蕩癖と女性遍歴が多かったエイスケ氏にまつわる話が面白い。夫のためにどんなに苦労しても、しなやかにまっすぐ前を向いて生きてきた、明治生まれの女性の肝の太さと強さには、改めて敬意を表したい。「私には、老後なんてない」と話していたあぐりさん。後半の吉行和子さんから見た、母あぐりさんの旅を楽しむ様子を描いたエッセイも、なんとも微笑ましくグレート・マザーと表現しているのもわかる気がした。また、吉行和子さんの文が巧み。どこの国・どの場所に行ってもなんでも見て、食べて、行動して楽しめる人。あぐりさんは、年齢にこだわらずに新しい物に挑戦する。その前向きな姿勢に、美しい年齢の重ね方が見える。股関節脱臼で入院生活中も「ありがとう」という感謝の言葉を忘れない、「生きているって、やっぱりいーなあ。ありがとう」の言葉には、重みがあり、実に清々しい。入院生活でさえも、あぐりさんにとっては「旅」だった。 あぐり白寿の旅 (集英社文庫) 関連情報




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