ジェフリー・トイ ランキング!

ジェフリー・トイ (500)日のサマー [DVD]

見てみると、「恋を信じる男の子と信じない女の子」、はちょっと違う。彼女との運命を信じた男の子と、彼が運命だとは思わなかった女の子の話だ。しかし片思いって男女に限らずこうなんだよなぁ。。。サマーの行動は「惚れてまうやろ!」的な小悪魔テクニック満載だし、トムの切ない気持ち(顔が薄いのでアジア人にも非常にとっつきやすい優しそうな男の子)は本当によく理解できる。でも、サマーは悪い子じゃない。とっても正直なだけだ。「友達でいい?・・・怒る人もいるから」とか再三確かめているし、トムのことは本当に、親友として好き、があふれている。(だからといってキスやセックスはまずいと私なら思うけど)それにしても本当にセンスがいい。音楽はもちろん、全体的に抑えめの色合い、2人の服装、建築のスケッチ、そして恋に落ちたら街はミュージカル(しかもアニメつきの!)。アメリカ映画制作の底力を感じた良作。 (500)日のサマー [DVD] 関連情報

ジェフリー・トイ テイラー・オブ・パナマ [DVD]

ジョン・ブアマン監督も人が悪い。名誉欲、出世欲、金銭欲、あわよくば・・に目がくらむ俗っぽく、醜い滑稽な男たちのオン・パレード。面子、強欲、無責任、思考停止。小さな戯れと考えなしにそれに乗っかっちゃった「キツネとタヌキ」たちの浅ましき世界。ブアマンの皮肉な嘲笑が聞こえるような大人のためのブラック風刺劇でした。女遊びが過ぎるなにかとユルいが抜け目ないサラリーマン・スパイ、オズナード(ブロスナン)は大国の思惑渦巻くパナマへ左遷された。なんとか手柄・金(とあわよくば女)を手に入れようとする彼が眼をつけたのが、パナマの仕立屋(Tailor of Panama. 原題)、ハリー(ジェフリー・ラッシュ)。政府高官の仕立てもし、何かと顔が広い。そして彼の妻ルイーザ(ジェミー・リー・カーティス)は運河管理委員会に勤務しています。まずパナマを舞台にした点に注目。パナマ運河は太平洋とカリブ海を結ぶ交通・貿易そして軍事の要所。建設を主導したのはアメリカで、1914年に完成し、施政権と管理権を有していた。おおまかにいうと反米運動の激化や独裁政権の樹立があり、ノリエガが軍の最高司令官に就任。ノリエガ退陣・民主化運動は弾圧されたという。1989年アメリカのパナマ侵攻。千人単位の人が命をおとしたらしい。90年にノリエガは拘束(2007年に釈放・存命)。運河両岸は永久租借地とされていたが1999年12月31日正午をもってパナマ共和国に完全返還された。しかしその後もいろいろな利益がからむため大国の注視するところ。本作ではエキゾチックで風光明媚だが、いかにも中南米風の危険な香りがプンプン。「アリババは去ったが40人の盗賊は残った」というセリフがある。つまりノリエガは去ったが要人は生き残り、経済や政治を牛耳る。ロンダリングや賄賂、シンジケートで大儲け、なのである(ヒーローのいないカサブランカと揶揄される)。他方、悲惨で残酷な歴史も描かれている。ハリーの古い友人、暴政時代の反抗の闘士ミッキー(ブレンダン・グリーソン)は当時の体験から精神のバランスを崩しアル中に。同じく闘士マルタ(レオノラ・ヴァレラ。今は仕立屋の女秘書)もひどい仕打ちを受けていた。戯れと止むにやまれぬ金銭事情から、ハリーはオズナードにパナマを揺るがすある運動の存在をでっちあげるが、話に尾ひれがついていき、ユキダルマ式にことは重大に。まさに踊る大諜報戦。徐々に後半は緊迫感を増し、悲劇性を帯びていきます。原作・脚色・総指揮はスパイ小説の大家、ご存じジョン・ル・カレ。撮影は名手フィリップ・ルースロ。比較的明るめの撮影で全体のタッチを操ります。ブロスナンが軽くて(いろんな意味で。笑)頭はまわるがモラル・ゼロ。薄っぺらなスパイを好演。007はイケていませんでしたが本作で見直しました。むしろこういう軽薄な小悪党こそブロスナンに合っていて、実力はあると思います。またいい脚本にあたればいいですね。そしてハリーの妻を演じたカーティスがいい。ハリーの守護神のごときたくましさと聖母のような包容力。ハリーの影の盟友マルタ、過去をひきずるミッキー。みな好演。3人の存在が映画に厚みを与えます。そしてなんといってもジェフリー・ラッシュ。OPの仕立て場面のたくみさ。騒動のおおもとになるが憎めない心根を持つ複雑なキャラを自然に演じて唸らせられる。仕事がテイラー(服の仕立屋)というのもなにやら暗示めいた設定ですねぇ。「ベニーおじさん」の登場さえあやしくなってきます。しかし演じるハロルド・ピンターに触れるスペースがなくなってしまいました。最後になりましたが、英国領事館のフランチェスカ役、キャサリン・マコーマックは最高です。クールでホット(笑)です。注目です。ブロスナンとしっかりやることはやります。女3人はみんな強くて賢かった。男はほとんど愚か者(ミッキーを除いて)。しかしハリーは2つの世界から1つの世界へ帰ってきます。「仕立てる」のはもう服だけでいいのです。これまでの政権の崩壊、クーデタの裏側なんてこんなものだったかも・・なんて可能性なきにしもあらず、ですね。乾いていて、ちょっとほろ苦い諜報狂騒曲。さすがブアマン、一筋縄ではいかない。かめばかむほど味の出るスルメみたいな映画。 「関係を始めるには方法は2つある」、のですよ、みなさん。The Tailor of Panama 2001 U.S. Colombia Pictures テイラー・オブ・パナマ [DVD] 関連情報

ジェフリー・トイ Paths of Glory

 エヴェレストを初めて征服したのはGeorge Malloryという名前の人ではなかったよなぁ〜、と思いながら読んでいた所、巻末の解説に、1953年イギリスのヒラリーとシェルパのテンジンが登頂を成し遂げた、という記述があり、ああこの話(Paths to Glory)は事実を基にして書かれているのだ、ということを、読んでいる間もそうだとは思ってはいたが、改めて確認することが出来たのだった。 これは登山の物語ではあるが、同時に主人公、George Malloryと妻Ruthとの恋物語のような話である。それはGeorgeが度々妻に送る手紙から読み取ることが出来る。作者はこの手紙を全て親族から見せてもらったのだろうか、という興味も湧く。 とはいえ、山岳小説としてのおもしろみも十分に備えている。それは、主人公の少年時代に示した登攀ルートに対する天才的な感知能力(忘れ物をして取りにいったのに別ルートを登って先に進んでいた皆を追い抜く所)、ケンブリッジの入学試験の面接に遅れて、門を閉められたものの、塀をよじ登って校内に入り、教授を驚かせたこと、同じように、Ruthの気を引くためにヴェニスで教会の外壁をよじ登ったこと等、その逸話に事欠かない。 George Malloryの死体は1999年5月1日に、実に75年ぶりに見つかったのだそうだ。多分、新聞等にも報道されたのだろうが、私は気がつかなかった。著者はそれに触発されてこの物語を書いたのだろうと思われるが、なかなか読ませる物語である。1910年代、20年代の当時のまだ大英帝国と言われる頃のイギリスがよく描かれている。この間読んだ、Only Time will Tell、に続いて当時の英国の風習や文化をまたもや知ることになったのであるが、英語自体がまったくアメリカ英語と違うし、イギリスの階級制度と言うものもよく感じ取れた。 さすがにJeffrey Archerだけにこういう話題を取り上げた慧眼に拍手を送ると共に、エヴェレスト登頂の陰にはこういう物語もあったのだと、よい話を聞かせてもらった、という思いである。 Paths of Glory 関連情報

ジェフリー・トイ ポゼッション [Blu-ray]

エクソシスト(除霊)の映画です。ただ、フリーマーケットで購入した箱に閉じ込められていた悪霊に女の子が憑りつかれるので、はっきりわかるのですが。フリーマーケットで物を買うのは、やめようと思いました。 ポゼッション [Blu-ray] 関連情報




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