R-145 ラ・フォリア(コレルリ) (全音リコーダーピース)
この曲、もう30年ちかく練習しているが、まだマスターできてない。編集は、有田正広、日本が世界に誇れるフルート(特にバロック・フルート)奏者であり、曲自体もバロックの名曲の一つだ。この曲、見かけによらず、リコーダーでは相当高度なテクニックを要する。この評者も、昔、この曲のブリュッヘンの演奏に感銘を受けて、練習を始めたが、もうひと頑張りしてぜひマスターしたいと願っている。(この曲を「つまらない」という人もいるらしいが、それは豚に真珠というものでしょう!) R-145 ラ・フォリア(コレルリ) (全音リコーダーピース) 関連情報
コレッリが書いたヴァイオリンのパートはシンプルで、美しく高貴な旋律に満ちている。しかし当時は楽譜どおりに演奏する必要はなかった。ソリストが自由に装飾音を加えて演奏するのが常だったのだ。この曲集は大ヒットしたこともあり、装飾音による演奏例が書き残されている。メルクスはそれらの譜面を用い、最初はオリジナルどおりに、リピート部分では装飾音を加えて演奏している。前半のソナタ・ダ・キエーサ(教会ソナタ)6曲はコレッリ自身の書いた装飾音をそのまま使用している。 ただ装飾音の〈ある/なし〉を較べられるだけでなく、コレッリが近代ヴァイオリン奏法の開発者とされる理由が納得できる。コレッリ以前のヴァイオリン作品との違いは歴然としている。名手ならではのさまざまな技法が駆使され、楽器の表現力が飛躍的に拡大されているのだ。そしてその技法が空疎にならず、上品さを失わないのがコレッリの素晴らしいところでもある。 通奏低音にも注目。このアルバムは曲ごとに担当楽器が異なる。チェンバロとチェロ、オルガンとチェロ、リュートとチェロ、オルガンのみ、チェロのみ、といったぐあいに変化がつけられている。伴奏楽器は何でなければならないという制約がなかったためだ。いろいろな編成で演奏されていたに違いなく、メルクスはその例を示してくれているわけだ。さらにニ短調の曲は弟子のジェミニアーニがコンチェルト・グロッソに編曲したものを演奏している。 まるでバロック音楽の学習用アルバムといった感じだが、作品の魅力を十分ひき出した楽しめる演奏になっている。古楽器による録音は珍しくなくなったけれど、30年を経た今でもメルクス盤の存在価値は失われていない。 コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ作品5 関連情報
トリオソナタの、テンポが素晴らしいコレルリのゆったりとしたテンポと艶のある響きが素晴らしい現代人にないマッタリ感を味わっています。 コレッリ:作品全集 10枚組 関連情報