登場人物が少なく最初から最後まで理詰めの本格推理小説です。論理の進め方にまったく無理がなく、また各登場人物の行動も理にかなっており、つっこみ所は殆どありません。もちろん伏線はしっかり張られており、ちゃんと推理すれば真実が見えてくる…かも知れません。本格モノ好きな方ならぜひ一読すべき作品でしょう。 そして扉が閉ざされた (講談社文庫) 関連情報
RPGを本にしたいわゆるゲームブックは、教養文庫などでもたくさん出たが、この本はそこに推理小説を加えたところが秀逸。推理小説としては(読者が手がかりを集めていくわけで)きわめてフェアといえる。解決もロジカルだし、すっきりしてます。ただ、そこから宝探しになって、暗号を解かないといけなくなる。これがきついですね。私は袋とじの答えを見ちゃいました。暗号を解かないと、エンディングにはたどり着けないので、挫折感が残るという点で星ひとつ減点です。楽しみ方としては、トライアル&エラーで数をこなすと、何度も遊べるというメリットはあります。(暗号が解けないとつらいけど) ツァラトゥストラの翼 (講談社文庫) 関連情報
短編が9本入っていて、岡嶋二人作品フアンにはサービス満点の一冊です。既刊の「記憶された殺人」に、表題作を含めた文庫未収録作品を加えて再編集されています。 ダブル・プロット (講談社文庫) 関連情報
すべての感覚が現実と同じように体感できるバーチャルゲームのテストプレイヤーになった主人公。この作品が89年に書かれたというのだから作者の先見性に脱帽です。近い未来にこんなゲームができるんじゃないか・・・?と思われる今だからこそこの本をリアリティをもって読めたのかもしれません。通勤時の読書に・・・と思って手に取った本でしたが、途中から続きが気になって一気に読んでしまいました。人に薦めたくなる作品です。 クラインの壷 (新潮文庫) 関連情報