コンサートマーチ「青葉の街で」（小林武夫）佐藤允

コンサートマーチ「青葉の街で」（小林武夫）

透明ドリちゃん DVD-BOX HDリマスター版

　いちばん最初の｢仮面ライダー｣が制作された東映生田撮影所。それを皮切りに、｢超人バロム・１｣｢秘密戦隊ゴレンジャー｣等のヒーローものや、｢どっこい大作｣までも産み出されてきたが、周辺に住宅が次々と建ち始めてからは、爆発シーンはやりにくくなる・怪人や戦闘員の格好をした役者がウロウロし辛くなるという問題が生じて、とうとう東映は生田から撤退してしまった(涙)。その最後を飾ったのがこの作品である。
　初めて見たときは、主演女優が美少女に見えなかった(失礼！)が、魔法少女ものを実写で表現しようという意欲は(個人的思い入れだが)感じていた。が、後年、実は打ち切りになった｢ジャッカー電撃隊｣と｢宇宙からのメッセージ銀河大戦｣のつなぎと知った時には、少々複雑な思いに駆られたものでした。
　でもベストフィールド、東映ビデオがあまり着手しなかったこういった作品に手を付けてくれることは、大変ありがたいです。以降も｢ロボット110番｣なんかも実現してくれることを期待しています。

ショムニ [VHS]

フジフジテレビで放送していた江角マキコ主演の〈ドラマ版「ショムニ」〉とは、全く異なる出演者で構成されている〈ショムニ(劇場版)〉──。満帆商事で経理を担当している“つまらないOL”の塚原佐和子(遠藤久美子)が、２年も付き合っていた彼氏(阿部サダヲ)から別れを告げられた翌日に、上司(渡辺一恵)から〈庶務二課〉でのヘルプ業務を頼まれてしまい、１日だけ庶務二課へ派遣されることになった。

自分の誕生日にショムニへ派遣された佐和子を待ち受けていたのは、まわりの職員から〈悪魔のOL〉と呼ばれている、坪井千夏(高島礼子)を始めとした５人の〈ショムニーズ〉と１匹の猫──。

今日も、何事もなく１日が終わると思っていた佐和子は、仕事を適当にこなし終えたショムニーズから思わぬ洗礼を受け、「自分はツマラナイ人間なのだ」と実感する。その場から逃げる様に立ち去った佐和子は、町の裏路地で絵描き(袴田吉彦)に出会い、その絵描きが描いた絵を見た瞬間に、「自分のすべてをこの絵描きに捧げたい。」──と、思いを馳せるが、未だに正直になれない自分がいる事に気が付き、千夏の自宅へと足を運ぶのだが・・・。

この「ショムニ(劇場版)」では、千夏による佐和子の心の「羅針盤」への呼び掛けをキッカケに、葛藤しながらも人生開拓をしていく佐和子の一晩を描いている。

あゝ陸軍隼戦闘隊 FYK-503 [DVD]

"a-section a-spacing-none reviews celwidget">

見所はやはり特撮による戦闘機戦

投稿者京都堀川姉小路『万物創造房』関連情報

独立愚連隊西へ [DVD]

岡本喜八監督の「独立愚連隊」シリーズの2作目であるが、前作との繋がりは一切無い。また、本作は加山雄三の初主演作品でもある。原作は蓮本修の「武器なき戦場」。監督を務めたのは前作に引き続き岡本喜八。脚本は岡本監督と関沢新一が共同で執筆した。音楽はもちろん佐藤勝が担当している。同時上映されたのは佐伯幸三監督の「唄祭ロマンス道中」。

支那事変の真っ最中、支那大陸の北支戦線。日本軍から厄介者扱いされ、危険な前線に駆り出されてばかりの左文字隊は、霧の中で八路軍にばったり遭遇し四方を囲まれてしまう。だが左文字隊長と八路軍の梁隊長は、お互い元気なときに正々堂々と戦おうと協定を結び、平和的に別れた。その後左文字隊は、北原少尉とともに消えた日本軍旗の捜索を命じられるのだったが…。

前作の「独立愚連隊」同様、北支線戦を舞台に、西部劇風な活劇とコメディの要素をまぶした喜八タッチと言える手法で、戦争と人間を描いた娯楽作品。前作での戦争の無意味さを表した多くの兵士が亡くなるという戦闘シーンに対する批判を受けて、本作では、敵味方を含めて極力死者を出さないという方針で撮影が行われた。そのため、佐藤勝の手掛けたテーマ曲の明るさも含めて、理想主義的とも言える明るい戦争映画となった。だが、消えた軍旗捜索のためだけに敵味方が争奪戦を繰り広げるという展開は、やはり前作同様戦争の持つ愚かさを訴えていて、岡本監督の代表作の一つである「肉弾」に通じる戦争批判の精神は、底辺にしっかりと流れている。しかしそれが決して押し付けがましくない。そのような深読みをしなくても、本作を楽しむことは十分に可能である。これが岡本監督の才能なのだろう。加山雄三の若々しさも魅力的(中谷一郎もGood)。また、前作と同じく本作もヒットを収めたため、次作の「どぶ鼠作戦」以降、「作戦」シリーズと呼ばれる作品群が製作されていくことになる。