


大人のための残酷童話 (新潮文庫)
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聖少女 (新潮文庫)
わたしにとって金字塔的作品です。
「聖少女」では、未紀という少女だけが名前を持っている。
倉橋由美子の小説で特徴的なのは主な登場人物が記号で呼ばれることだ。
一人称で語る「ぼく」はKという記号を持っている。 Kの姉はL、未紀の女友達はM、「作家」の夫はSと顕されている。
もちろん、これは名前の頭文字ではなくてその人格を象徴的にあらわして分類する、識別子です。
選民と賤民の識別子、象牙細工と粘土細工のちがい、とるに足るものかそうでないのか。
カフカにもありましたよね、というかカフカの実験を引き継いでいる。
どこをどうみても粘土細工そのものだった十代の私は、
賤民が木陰にこっそりと隠れて貴族の雅な世界をのぞき見るような、心地よいマゾヒスティックを感じていました。
解説の桜庭一樹によれば、未紀は桜庭一樹(念のため・・・女性です)の母親と同世代で、今や65歳になっているのだという。
いつの時代でも、若い人たちは他の世代を人間として認めない。
自分の世代だけがカラフルに彩られて、そこからはみ出た人間はユラユラと揺らめくのっぺらぼうな濃淡の影として存在しているだけなのですが、
その中に「聖少女」の未紀も静かに紛れ込んでいるのだと想像すると、心強い気持ちに満たされました。
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ビブリオバトル in 紀伊國屋 【新宿南店】2015年3月28日 第3ゲーム 完本酔郷譚 倉橋由美子 河出書房新社 2012年5月 ¥1080 ...

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